諦めない!リスクを恐れず目的達成に努める、計測マニアの魅力が満載!〜『アルキメデスの大戦』
映画、『アルキメデスの大戦』を観賞しました。素晴らしい!めちゃくちゃ面白く、魅力的な主人公と周りのキャラクターたち。
ネタバレはある程度してしまっているので、これから観られる方はご注意ください。
魅力的過ぎる!諦めない主人公
アメリカとの戦争に備えて、空母か巨大戦艦かの、どちらを製造するかで揉めている海軍。
主人公の櫂直(かいただし)は、元帝国大学の学生であり、尾崎財閥の令嬢である尾崎鏡子の家庭教師だった。櫂は、計測マニアで美しいものが大好き。そして、100人に1人の数学の天才と噂されていた。そのため、空母製造を推奨する山本五十六達に海軍に勧誘された。そして、平山忠道達が推奨する巨大戦艦の見積もりを算出し、見積もりの不正を暴くことを命じされる。
その期限がたったの2週間。しかも見積もりの材料となる資料は、軍記だと言われ、全く見せてもらえない。
こんな無理な条件の中、櫂は、
- 情報が足りなくても諦めない。
- 少しでも出来ることをして、情報を集め、手がかりを探す。情報が得られるきっかけが見つかれば即行動。
- 戦艦の実物を巻尺で測るなど、途方も無い方法でも、いまそれしか方法がなければ、時間いっぱいまで出来ることをやり尽くす。
- リスクを恐れず目的達成に努める。正しいと思う行動をとる。
- 軍隊嫌いにもかかわらず、自分自身の安全な未来より、戦争を止めて日本を守る道を選んだ。
そんな魅力的な櫂。
山本五十六の部下の田中正二郎は、上からの命令で、櫂の直属の部下になる。
最初は生意気な学生な櫂を気に入らなかったが、上記のような櫂の考え方や行動に心を動かされて本当の味方になっていく様子が素晴らしかったです。
また、櫂のインプット力がめちゃくちゃ凄い!!
沢山の資料より必要な情報を即座に入手し、戦艦の設計図の書き方を超短時間で頭に入れた。いいなぁ〜、私もこんな頭脳が欲しいです。
山本五十六と平山忠道という2人の人柄
こちらも後半にがらっと展開が変わって、2人の人柄に違和感が生じました。
2人とも最初に思っていた印象と全く違う印象に変わったのが驚きでした。えっ?えっ?という感じ。
でも、この映画はラストが冒頭に来ているストーリーだったため、すっと繋がるところがありました。
だけど、結局何が正義なのか。
平山忠道の考えは、先の先まで見通した正義なのか。はたまたその場の出まかせなのか。
山本五十六については、気持ちが読みやすい感じがしましたが、平山忠道の真の考えはちょっとわからなかったですね。
彼の思いはわからなくはないけれど、ほかの方法もないのか?とも思いました。櫂は若くて純粋で、大人の人心掌握術にまんまとはまったのではないか?とも勘ぐってしまいました。敵を騙すのはまず味方からとはいいますが、騙していたことは事実なわけですし。
それとも、私の戦争の知識や歴史についての見解が浅くてわからないだけで、平山忠道は凄いのだろうか。
そうだとしたら、滑稽な感想かもしれません(笑)
とにかく、そういう海軍の心情とかもツボでしたね。ツボにどストライク過ぎてやばいです。
もう少し考えてみたいと思うほど、興味深い作品でした。
やっぱりもう一回観たいですね〜。