かなり共感できた映画でした。『マチネの終わりに』

映画『マチネの終わりに』を観ました。
思ったよりも凄く良かったです☆

最初のあたりがちょっとだるくて眠くなってきたのですが(笑)、後半で一気に面白くなりました。

登場人物の誰の気持ちも良くわかるし、共感できる。
決定的なセリフが少ないのに、描写でそれがすごくよくわかるのは完成度が高い映画だと思いました。

いろいろあった人(特に恋愛系で)にこそ、見て欲しいなと思いました。

以下、ネタバレ感想です。ご注意ください。

ネタバレ感想

主役の福山雅治さん役の薪野と、石田ゆり子さん役の洋子はまっすぐでいい人過ぎで、でも、それを意識していないで自然にそうなのが好感が持てました。

洋子が婚約者がいるのに、他の人を好きになってしまった時の気持ちも、申し訳なさと、早めに決着をつけるべきという正義感も、ああ、あるなぁと思いましたし、妥協してその後婚約者と結婚するもやはりうまくいかなくなるというのも、正しい流れだなと思いました。

あと、マネージャーの早苗の暴走も仕方ないなぁと思いましたね。ありがちではあるので、あっ、このパターンの流れか、、、と思いましたが、早苗に対して、「その道はだめだ!踏み止まれ!」とつい心でメッセージを送ってしまいました。

しんどいけど、ここを踏み止まると必ず同じくらい価値のある道が他にあるんですよね。でも、あまりそういう経験がないと、他の道がある可能性もわからず、道を外れてしまうことがあるんですよね。

私も他人に対してはないのですが、当時のパートナーに自分の気持ちをわざと偽って伝えてしまったことがありました。そのせいで今現在うまくいかなくなってしまったという結果があるのかもしれません。

経験がない人ほど、「これしかない」と思ってしまい、早苗のように、捨て身の戦略を取ってしまうこともあるのですが、本当に茨の道なんですよね。そして、そういう良くないことは、絶対に自分にも跳ね返ってくるのです。

他の道も沢山あるはずなんです。私は跳ね返ってきたときには、別の道を選びました。
おかげでいま色々と新たに得られたものや、手元に返ってきたものがあります。
当時は沢山泣いたりもしたけれど、こっちを選んで本当に良かった。

それでも、どうなっても譲れない時もあるんだと思います。それはそこを通らないとどうしようもない時なんだと思います。

私もほどほどにいい歳になってきて、昔は若いうちでないとやり直しがきかないんじゃ、、、と思っていましたが、今では歳を取るほど、どうにでもなるんじゃないかと思うようになりました。特に恋愛系はやり直しがききやすいと思っています。

でも、いろいろ背負うものが増えますよね。でもそれもいいかなと(もちろんどれだけのものを背負えるかは、人によると思っています)。

あと、洋子や薪野が真実を伝えられたあとに、早苗に対して責めたりなどがあまりなかったのも良かったと思っています。

あれは早苗の課題だと思いますし、影響された洋子や薪野にも責任はあったと思いました。洋子や薪野もそれをわかっていて、あんな感じの後悔で終わったのだと思いました。大人だなー。

真実を聞いた洋子がニューヨークの石に座った時の心情も印象に残りました。石を見たときに似たような石だったので、一瞬昔のことを思い出すのですが、それよりも真実を知ったいまの時の気持ちがショックすぎて、そこまでショックな思いって一度に複数持てないんですよね。だから、祖母のことは、少し緩和されたのかなと思いました。(本当にそうなのかは自信ないですが)

この映画のキーワードにもなっている、「未来は過去を変えられる」というのは、ある意味正しいと思いました。
過去の出来事そのもの自体は変えられないですが、そのことに対しての捉え方は変えることができる。

自分も振り返りたくない過去がいっぱいなのですが(笑)、だから自分の話ってあまりしないのですが、いつかそれらもいい意味にまた置き換えられる時が来れば嬉しいなぁと思っています。

自分のことも振り返ることが出来て、印象的な作品でした。

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