原作本「コーヒーが冷めないうちに」を読んで、映画版との違いをまとめてみました。
先日、「コーヒーが冷めないうちに」の映画を観ましたが、「原作も良い」と何人かのお友達が勧めていたため、原作も読んでみました。
このような小説を読むのは久しぶりでした。やはり、さくさく読めて楽しいですね。
映画版との違い、感想などをまとめてみました。
ネタバレしていますので、内容を知りたくない方はご注意ください。
感想
映画を観てあまり日が経っていないため、読みながら登場人物を映画版の俳優さんのイメージと一致させることができて、イメージしやすかったです。
あと、店名の「フニクリフニクラ」は歌だったのですね。映画を観た際には気づいていませんでした。
ネットで、調べたら「鬼のパンツ」と同じ曲だとか!そして、YouTube で聴いたら、あ、これか。聴いたことあったわ!と思いました。
聴けばおそらくほとんどの方が知っている曲ではと思います。
映画版との違い
映画版との違いは以下のような感じでした。
- 映画版は、数が主役だが、原作では、数の義姉である計が登場し、計が主役のような感じになっている。
- 五郎に火傷の痕があるというエピソードがある。
- 久美はよく食べるというエピソードがある。
- 房木と高竹の役が逆。映画版では妻の高竹の方が認知症になる。
- 房木は文字の読み書きが苦手という設定がある。
- 数の恋話や結婚する話がない。
- 猫が登場しない。
- 映画版では、ミキは数の子供だったが、原作では、計の子供になっている。
- フニクリフニクラにいる幽霊が数の母親だという話がカットされている。
感動したところ
原作では、私は以下の部分に感動しました。
- 文字の読み書きが苦手な房木が、高竹から貰った手紙から、大事な思いを感じたため、知人に確認しながら、手紙を一生懸命に読んだというエピソード。やはり、「強い思い」というのは文字に乗りうつるのですね。
- 房木が妻に書いた手紙の内容。映画版と同じですが、やはり感動しました。
- どんどん忘れていく夫に対して、妻が夫婦として接する振る舞いなど。寂しいですね。どんどん忘れていく。全く関係ないですが、一昨年に観た映画、「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」を思い出しました。
- しかし、忘れてもまた新たに始めることもできるという、希望がわいてきました。
- 流と計のなれそめ。映画版では、あまり流についても触れられていなかったため、どんな人かがわかって良かったです。
- 計の覚悟とそれを受け止める流。凄いなと思いました。自分が流なら受け止められるとは思えないです。
- 「真っ暗な箱」の話。自分も父を亡くしているため、計の母親の言葉がジーンときました。
- 計が娘と会い、沢山の人に支えられていることを感じたこと。子どもの未来を守ってくれている人がいる。それが現時点で自分の知っている人達ということで安心でき、感謝の気持ちが湧いてくる様子が伝わってきました。
まとめ
個人的には、原作の方が好きですね。原作は素晴らし過ぎました!!
数も登場し、数のお母さんとのエピソードはあって良いと思いますが、それ以外は原作に忠実にした方が良かったのでは?と思いました。
原作には、続編もあるようなので、そちらも今度読んでみたいです。