映画『昼顔』を観て


ネタバレしています!ご注意を!

後味の悪い終わり方だとは思いましたが、納得はいきました。

紗和は恋愛の他に打ち込めるものはなかったのだろうか。

誰も知り合いがいない街に引っ越して、ストレス溜まりそうな仕事に就いて、悪いものを引き寄せているようにしか思えなかった。

職場の人も単純で視野が狭いように思える。

人を好きになることは良いことだけど、近づいてはいけないタイミングもある。

大人しくしていれば良かったのに。

本当に運命の人なら、無理に動かない方が良い場合の方が多い。

、、、なんてことは、渦中の人にはわからないもの。

好きという気持ち。

その人と一緒になりたいと思う気持ちは楽しいけれど、ものすごく不安で後ろめたい。

私も不倫などの実行動まではいかなかったけど、若かりし頃、パートナーがいた時に好きな人ができたことがあった。相手は独身でしたが。

その時はもう間違いなく、その人が運命の人だと思ったものだ。

でも同時にパートナーがいることを思うと物凄くしんどいのだ。常に心に鉛のようなものを抱えている状態。二度と味わいたくない思いですね。

そして好きな人に突っ走ろうとした時には悪いことばかり起きた。坂道で転んで怪我もした。周りにも誰もいなく、休日だったため自力で近くの緊急病院に行ったが治療も後回しにされ、雑にされたことを覚えている。

そのパートナーとは最終的にうまくいかなくなり、もちろん好きだと思っていた人とも何一つなく終わった。

パートナーと別れてすぐの頃、道を歩くと「バカヤロー」みたいな怒鳴り声が聞こえることが多かったし、その後、転職した会社の同僚から詐欺に遭った。悪いことの連鎖である。

紗和からもそんな悪い気を放っているように見えた。

上戸彩ちゃん、やはり演技が上手です。

不倫とか全く縁がなさそうということでオファーがあったってこと。確かに~!

乃里子については批判が多いですが、私は紗和や北野の方が無神経でひどいなと思いました。

北野は乃里子のことも嫌いではない。だけど紗和が好きという気持ちが勝ってしまったという残酷な状態。

私もパートナーがいた時に同じことがあった。相手に、私よりもっと好きな人が出来たということだ。私はそれで別れることになった。

だから、不倫系のドラマ、映画を観ると、家庭のある人を好きになってしまう気持ちもわかるが、最終的には、奥様寄りになってしまいます。

この映画も乃里子が一番かわいそうだと思った。

家庭を持っている人を好きになること自体は、仕方のないことだと思いますが、その時にしんどさを感じたら、間違いなく引き返すべきだと思います。好きがふくらむ前に。深みにはまる前に。

他に趣味や仲間を作ると抜け出しやすいと思います。でも、それもだいぶ時間の経った今だからわかること。

飛び降りたり、殺す(?)(乃里子が意識して殺したのかは不明)までの過激な気持ちは私にはわからないけど、不倫の状況を良くわかっている映画だと思いました。

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